棒グラフ
こんにちは、くまごろうです。
今回はグラフの基本として棒グラフのこと、お話します。
棒グラフの使い方
- 1つの分析対象を、複数の立ち位置の違いから比較をしたいとき
棒グラフのサンプル
※引用元:総務省「家計調査(二人以上の世帯) 家計調査(二人以上の世帯) 品目別都道府県庁所在市及び政令指定都市ランキング(平成22~24年平均)
サンプルは総務省さんの家計調査で公表されているデータを使っています。
平成22年から24年の清酒の支出金額を、都道府県庁と政令指定都市で比較しています。
ここでは、「清酒の支出金額」という”分析対象”を、「都道府県庁と政令指定都市」という”立ち位置”でまとめあげて”比較する”という使い方をしています。
総務省さんのデータには全国平均が最初に置かれています。
このおかげで、棒グラフにしただけで、2つのことが見えます。
- トップ10にランクインした都市ごとの差
- 全国平均とトップ10都市の差
表のままでは、見ただけでこれだけの情報を把握することはできません。
たとえば、
- 新潟県は全国平均の約2倍!
- 上位2位と3位の間には2000円近くの差がある!
- 上位4位から第10位までは1000円くらいの差だ!
という表から読み取れる情報も、グラフにするとその意味する重みや差が
しっくり理解できると思います。
さて、ここで疑問に感じた方がいるかもしれません。
「なぜ0円からグラフを描いているのか?」
全国平均でも6,037円なんだから、5,000円から基準にしてもいいのでは?と思う方もいるでしょう。
では、5,000円を原点とし、描き直してみます。
確かにトップ10の差は際立ちます。
特に第2位の秋田市と青森市の差が、とても大きく感じられます。
それと金沢市、富山市、仙台市と5位から7位の間にも差があるように見えます。
でも、全国平均の6,037円がやたら小さくみえます。
なんだかちょっと気持ち悪くないですか?
そうなんです。ゼロが起点になっていないと、見る人に違和感を与えてしまうんです。
人はどうしても基準点からグラフの高さまでが等分されている、という思い込みが先行します。
だから、ゼロを基準にしていないと、差は際立つけど、なんだか気持ちが悪い、と感じてしまうのです。
なので、きちんと説明できない限り、またその聞き手との間に同じ基準がない限りは、
見やすかろうと思っても、ゼロ以外を基準にもっていかないほうがいいです。
ということで今回のまとめです。
まとめ
- 棒グラフは、1つの分析対象を、複数の立ち位置の違いから比較をしたいときに使う
- 違いの認識をあわせるためにも、表ではなくグラフ化してみる
- 基準はゼロとする
では、次回は折れ線グラフについてお話します。
*1:使いようによっては数字で人をダマすことにも使われるテクですので。