くまのつぶやき

かんがえる、きめる、はかる、つくる、つたえるにまつわるスキルやテクニックを書いてます。ときどき、はたらきかたとか、気になったこととかも。

文字サイズは24pt以上で。

こんにちは、くまごろうです。

 

今回は文字サイズのお話です。

 

グラフのときは文字サイズは20pt以上で、とお伝えしました。

スライドの場合は、もう少し大きくなり「24pt以上」となります。

 

では、「なぜ24pt以上なの?」からお話していきます。

スライド上の文字は「図表やグラフの補助要素」とかんがえる

スライドの構成は「タイトル」と「ボディ」となります。

「ボディ」のおもな構成要素は「図」、「表」、「グラフ」です。

もっというと、スライドは「タイトルと図表やグラフでいいたいことが伝わる」ようにしなければならないです。

 

なぜか?

 

スライドは短時間で大事なことをギュッとまとめて、伝えるために作ります。

 

たとえるなら、小説という原作があって、それを映画化するようなものです。

映画化するとき、文字の描写を1つのシーンにまとめますよね。

だから原作を読むと数時間、数十時間かかるものが、映画化すると2時間から3時間くらいで伝わるのです。*1

 

では1つやってみましょう。

http://www.flickr.com/photos/13910409@N05/8625468595

photo by TANAKA Juuyoh (田中十洋)

この写真、見ただけで情景が伝わりませんか?

少なくとも日本人なら「春だなぁ」と感じるはずです。

 

これを文章にするとこんな感じでしょう。

 

「 道路沿いの土手には延々と桜並木が続いている。

  そらは曇っているが、桜が満開なので、アスファルトの横は桜色に染まっている。

  土手には草が生い茂っていて青々としている。

  そんななか咲き誇り菜の花が、桜色に黄色のコントラストを添えている 」

 

写真ならパッと見て伝わることが、文章だと200文字近くかかります。

 そして、文章は読んでから、それを頭のなかでイメージして、はじめて理解にいたる、という過程を踏みます。

 

だから(知識量や経験によりますが)文章は理解に時間がかかります。

 

スライドで伝える目的には、「限られた時間のなかで、聞き手に理解して、次の行動に移ってもらう」が含まれるはずです。*2

 

だからスライドは、映像要素に近い図やグラフをメインとし、理解に時間がかかる文字は少なくする必要があります。

そのためにも、少なくなるようにあえて文字サイズを大きくし、伝え手に制限を設けるのです。

なぜ24pt以上なのか?

フォントサイズはいろいろありますが、なぜ24ptとしているか?

それは20pt以下だと、文章を書こうと思えば書けてしまうからです。24pt以上とすると、文字で伝えることは1フレーズくらいです。

図:20ptと24ptを比較してみる
f:id:kumabro:20140223131134p:plain

2つのい箱の大きさは同じです。

20ptだとまだまだたくさん文字が書ける感じです。いっぽう24ptになると、この文字の大きさでヅラヅラ文字を書いていくと、文章を書くには不適切な文字の大きさだなあと感じませんか?

24pt以上になると、ワンフレーズくらいで力強いメッセージ感じじゃないと、使いづらいと感じます。

 

文字サイズにしばりを作ると、文字だらけのスライドを作らなくなります。
そして、図やグラフでわかってもらえるスライドを作れるきっかけになります。

 

図やグラフで説明する、これはやり始めてみるとなかなか難しいです。
それは自分が言いたいことを整理しきれていない場合になおさら感じます。

 

伝え手が整理しきれてないメッセージは聞き手にも伝わりません。

 

だから、図やグラフで伝えられるようになるため、文章に逃げないために、大きい文字しか使わない、と自分で決めるのです。
それが、図やグラフで伝えようとする第一歩、わかりやすいスライドづくりの第一歩になります。

 

それでは、まとめです。

まとめ

  • スライドで使う文字のサイズは24pt以上とする。
  • 文字情報は聞き手がすぐ理解しづらい。
  • スライドを使う=プレゼンは時間が限られている。だからこそ理解しやすい図やグラフをメインにし、文字は補足情報として使う。

ではまた。 

 

*1:端折ったりとか、予算や興行の制限もあると思いますが、大筋は伝わりますよね

*2:そうでなければ、メールやワードで文章を作ってじっくりゆっくり読んでくださいとするはず

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