タイトルでスライドを要約する
どうも、くまごろうです。
久しぶりにスライドのつくり方で話してみます。
今回のテーマはタイトルです。
タイトルをスライドの要約にする3つの理由
大きな理由は3つです。
- 聞き手が理解しやすくなる
- 自分の理解度を確認できる
- プレゼン時間が極端に短くなっても大丈夫
1つずつ解説します。
1.聞き手が理解しやすくなる
タイトルがスライドの要約になっていると、聞いている人は安心します。
多くの場合、プレゼンは相手にとって初めて聞く情報です。
すべてを理解しようとすると、かなり疲れます。
だけど、大事なポイントに情報が絞られていれば、インプット情報が少なくなります。
インプットが少ないと、処理すべき情報が少なくなります。
そうすると1つの情報に避ける理解のための時間が多くなります。
その結果、プレゼンが理解しやすくなります。
とはいえ、伝える人は、盛り込みたい情報や、外せない大事なこともあるでしょう。
その結果、情報過多になり理解し難いスライドになってしまいます。
そこで、スライドの要約をタイトルにすることが大事になります。
伝える側、聞き手、双方にとって、要約されたタイトルは道標になります。
聞き手は道標さえ追いかければ、大筋理解できます。
伝える側にとっても、一番大事なことをギュッとまとめて伝えることで、伝えたいことがより伝わりやすくなります。
2.自分の理解度を確認できる
カタカナ言葉だらけのタイトルや、英字3文字だらけのタイトル。
あなたがそんなタイトルのスライドを作った時、本当に内容を理解できてますか?
極端にタイトルが短い時、本当に必要だとかんがえて、そのスライドを作っていますか?
タイトルは、自分自身が伝える内容の理解度をはかる指標です。
そして、タイトルだけを追いかけてみると、プレゼン全体で主張が一貫しているか?、つながりがあるか?を確認できます。
またタイトルとスライド本文を見比べて、きちんと整合していることも確認できます。
タイトルをきちんとスライドの要約にすると、自分の理解度を確認できるのみならず、プレゼン全体の流れやつながりもチェックできます。
3.プレゼン時間が極端に短くなっても大丈夫
プレゼンする相手が経営者だったり、忙しい方だと、アポイントが1時間でも、「5分で!」となることがあります。というか「よくあります。」
「1時間じゃないと説明しきれないorz...」だと、その瞬間にチャンスが泡と消えます。
タイトルが要約になっていると、最悪、タイトルだけまとめて伝えていけば、言いたいことは伝わります。
理想は「要約」のスライドを作っておくことです。
でも、要約を作る時間がないとき、タイトルで伝えます。
なかでも結論、理由、例示、結論を描いているスライドだけ話せば、5分で伝えたい要点は伝わるでしょう。
こうした事態に備えるためにも、タイトルはしっかり要約となっていることが大事です。
メールのタイトルを本文の要約にして、日々訓練!
プレゼンの機会が多いかたなら、日々スライドを作りながら、きちんと要約できているかをチェックしましょう。
自分でやるのが難しいなら、同僚や家族など身近で協力してくれる人を探して、みてもらいましょう。
僕は大事なプレゼンの前は、同僚にプチプレゼンします。それで、わからないところをいってもらいます。
また自分で話していて、タイトルで伝わりづらいと感じることもあります。
こうやって、事前におかしなところ、おかしそうなところを発見して、手直ししていきます。
プレゼンの機会があまりない、とか、スライドづくりの経験が少ない場合でも、訓練の場面はあります。
それは、メールのタイトルを本文の要約にすることです。
忙しい人だと1日に数百通もメールを受け取っています。
そんな人には、タイトルだけで”伝えたいこと”、”相手に期待すること”が伝わるのが一番です。本文を開かなくてもいいから、相手にとっても嬉しいです。
デスクワークの方や、営業の方なら、メールを書く機会、多いことでしょう。
社内向け、お客様向け、どのような場面でもいいので、「タイトルを本文の要約にする」を心がけて書いてみましょう。
この積み重ねが、スライドづくりにも役立ちます。
「理科系の作文技術」でタイトルや文章作りを学べます。
要約するには、内容を切り詰めながらも、わかりやすく、伝わる文章にしなければなりません。
そのやりかたを学ぶには、この本がおすすめです。
この本は理系学生向けに文章の書き方指導の本です。
文章の書き方は、プレゼンやスライド作りにも共通します。それは論理的につながりのある情報を相手にわかりやすく伝えるという点においてです。
この本では文章のつくり方から、簡潔にわかりやすい伝え方を解説しています。また、状況に応じた伝え方、情報のまとめかたにも言及していて、とても学びが多いです。
今回の「タイトルでスライドを要約する」について、僕はこの本の以下の引用がとてもフィットすると考えています。
「簡潔に」というが、短ければいいというものではない。いま見たとおり必要な要素はもれなく書かなければならない。必要ギリギリの要素は何々かを洗い出し、それだけを、切り詰めた表現で書く、一語一語が欠くべからざる役割を負っていて、一語を削れば必要な情報がそれだけ不足になる。そいういうふうに書くのが理科系の仕事の文書の書き方の理想だ。
昨今、仕事ではメールやスライド、文書で伝える機会が多いです。それは理科系、文化系関係なく、そうなっています。
だから、このくらいの気持ちで、言葉一つ一つがかけがえのないパーツだと思えるまで磨き上げて、タイトルを作りたいものです。
ではまた!