最近読んだマーケティングの本をご紹介
最近読んだマーケティング関連の本のなかから、
マーケティングにたずさわるかたにお役立ちになりそうな本をご紹介します。
- 基本といいつつも、深い消費者行動論
- 作者: 松井剛
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2018/09/21
- メディア: 単行本
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軽妙な語り口で非常に読みやすいです。
日常生活に沿った話題にもとづいて、マーケティング、
特に消費者行動、つまり人が何に反応し、何を買うのか?を
解説しています。
題名自体も消費者の期待値をコントロールしている点が面白いです。
マーケティング初心者も、消費者行動についてあらためて学び直したい方にも
おすすめです。
- N1マーケティングに通ずる考え方
- 作者: デレクトンプソン,柴那典,高橋由紀子
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2018/10/04
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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どうしたらヒット商品を生み出せるのか?
ヒットとは、最小限の力で最大限のリターンが戻ってくることだと仮定すると、
それはマーケターみんなが望むことだと思います。
だけどなかなか難しい。
だからセグメンテーションしているつもりでも、
「世代を超えて受ける」とか「20代女性」といった、
大雑把ないろんな人がまじったターゲティングをしてしまいがちです。
でもこの「ヒットの設計図」を読むと、あらためてターゲットを狭くする大切さを痛感します。
もとい、正しくターゲットを狭くする大切さですね。
商品に限らず、世の中のさまざまなヒットや流行のメカニズムを解きほぐしながら、
ヒットに至った要因をつまびらかにしていく本書。
なかでも古くから歌い継がれる子守唄や、いまでは名作とされる絵画が、
最初は”たった一人のため”に存在していたというくだりは秀逸です。
ターゲットを狭めることに恐れを感じるときに読み返したい一冊です。
- 流行に流されない、審美眼を築く
- 作者: クリスチャン・マスビアウ,斎藤栄一郎
- 出版社/メーカー: プレジデント社
- 発売日: 2018/11/14
- メディア: 単行本
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とかく〇〇が流行っているから、とか他社がこうしているからといった理由で
マーケティング施策を考えがちです。
この本の表紙にあるように「本当に重要なものを見極める力」が、
いま大事なんじゃないかなあと思います。
本書はなかなか骨太な論理が展開されていきます。
流行り廃りではなく真理を。そのためにはしっかりした教養を身につけること。
頭で考えるだけじゃなく、現場にいき、自らが体感すること。
デザイン思考へのアンチテーゼなども書かれていて、
流行の手法に飛びつくことへの注意も書かれています。
あらためて古典を読み直し、教養や普遍性の視点を身につけて、
世の中を見つめていこうと思いました。
- すべては一人の妄想から
- 作者: 佐宗邦威
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2019/03/07
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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マーケティングコンサルタントはお客様の要望に応えることが仕事です。
ですが、ときに自分がマーケターとして能動的に動けることも大事。
なぜならお客様が、そのさきにいるお客様とどう向かい合っているかがわからなくなるからです。
だから自分自身がマーケターになる機会を作る必要があります。
そんなとき、いろいろな方法で商品やサービスを考えられます。
もっとも多いケースは「誰かの困りごとを解決する」です。
だけどこの本ではそうした他者からの期待ではなく、
自分自身のやりたいこと、やってみたいことを起点として、
妄想を膨らませて実現する、といったアプローチを紹介しています。
論理思考でもなく、デザイン思考でもなく、
手法として論理的、デザイン的なアプローチは使うものの、
大事なのは”あなたがしたいことはなにか?”
私もこのアプローチで、新しいなにかを生み出したいなあと思います。